HOME > 京阪カインドだからできたこと > 着替え2枚を持参して、足場の上で汗をかく理由
〜大規模修繕の設計監理〜
大規模修繕の設計監理という業務にはさまざまな仕事がありますが、なかでも工事中、実際に足場に登って、きちんと工事が行なわれているかをチェックするのはとても重要な仕事です。
大規模修繕では、工程ごとに異なる職人さんが仕事をします。たとえば外壁なら、下地を補修する職人さんが工事をしたあと、塗装専門の職人さんが来て塗装をする、といった具合。
そのため、ひとつの工程が終わるごとに厳しい目でチェックしていかないと、先に行なった仕事が原因で後の工事に影響し、仕上がり具合が悪くなったり、完成後不具合が生じることもあります。また、いったん足場を外してしまうと、後から問題が見つかったときに大変なことに。だから、外壁一つひとつ、厳しくチェックしていく必要があるのです。
夏場は汗だくになるので、着替えが1枚では足りず、2枚は持参します。
脱水症対策に、じかに塩をなめるつわものもいますが(笑)、これは超上級者向け。最近の現場では塩分が含まれている塩飴が人気です。
さて、ひとくちに「厳しくチェック」と言っても、どういう状態がOKで、どういう状態は要注意なのかの判断は難しいものです。これは参考書やマニュアルで手軽に学ぶことはできません。参考書通りの物件など、現場には存在しないからです。
だからチェックの目は、若いうちに熟練した職人さんにくっついて、現場で学びます。自分の目で見て、職人さんに質問して――そうやって蓄積したノウハウを頼りに、今日も足場の上で汗をかいています。